人とまちのために
生きる仕事
土木・建築業界を知る
土木・建築業界って
どんな仕事?
長年言われ続けてきたネガティブな評判とは裏腹に、
土木・建築業界には未知の可能性が広がっています。
人と人との協力で作り上げる充実感、
そして世界を変える可能性。
本当の土木・建築業界を知り、
未来にある新たな可能性を見ていきましょう。
01.役割を知る
まちをつくって守って、
人と暮らしを支えます。
土木・建築業の主な役割は、
大きく分けて2つあります。
まちをつくること
まちの人々がより豊かで快適な生活ができるように、道路、河川、公園などの社会インフラを推進したり、住宅、学校、保育所などの身近な施設を整備します。
まちを守ること
まちの人々がずっと安心して過ごせるように、古くなった施設や社会インフラの維持修繕をします。また災害などからまちやひとを守るため、砂防や高潮堤防、護岸などの国土強靭化も行います。
その2つを土木・建築業の主な役割として、みんなのまちに貢献しています。
土木の役割
山や森、川、海などの自然を相手に、道路やトンネル、ダム、橋など私たちの暮らしや経済活動を支える社会インフラをつくる仕事です。蛇口をひねると水がでたり、洪水の被害を減らす防波堤を造ったりすることも土木のお仕事なのです。
建築の役割
ビルや住宅、商業施設や公共施設などの私たちが集まって活動できる場所をつくる仕事です。建物の中の工事に含まれる基礎や土台の工事、ガス・水道・電気などの設備工事も建築に含まれます。より豊かで安心できる生活環境をつくるのが建築のお仕事なのです。
02.仕事を知る
多種多様な
働き方があります。
土木・建築業界では、様々な職種があります。 ここではその職種をご紹介します。
様々な職種の仕事がバトンを繋いでいくことで、 私たちのまちがつくられていきます。
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現場監督
現場監督は建設工事のプロで、プロジェクトの実行を指揮するリーダーです。図面や計画をもとに、作業員に指示を出し、進捗を管理します。安全な作業環境を確保し、品質基準を守ることが大切。予算やスケジュールも把握し、問題が生じたら解決策を考えます。作業員と連携し、建設プロジェクトを成功に導く重要な存在です。
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職人
職人は建設工事の専門的な技術を持つプロです。例えば、大工は木材を扱い、左官は壁や床の仕上げを、配管工は管の取り付けを担当するなど、各職種が協力し、建物を完成させます。設計図をもとに精密で確かな技術が求められますが、建設プロジェクトの中で欠かせない存在であり、職人たちの腕が工事の品質を左右します。
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設計士
設計士は設計の専門家で、建物や施設のプランを立案します。クライアントのニーズや機能性、美観を考慮し、図面や模型を作成します。建築法規や安全基準も考慮し、プロジェクトを成功に導く一歩目を担います。また、材料や予算にも気を配りながら、建築や都市計画において重要な役割を果たします。
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人事・事務
人事は企業内で人材の管理と活性化を担当し、新しいメンバーの採用やトレーニング、給与や労務管理を行います。一方、事務はオフィスで書類管理、電話対応、会議のサポート、スケジュールの調整など様々な事務作業に携わります。より働きやすい環境づくりをして、従業員と企業のコミュニケーションを円滑に保ちます。
03.やりがいを知る
土木・建築業界で味わえる
やりがいとは?
interview
働く上で感じる楽しさややりがいは何か、実際に土木・建築業界で働く方にお話を聞いてみました。
代表取締役
小林さん
業界歴22年(2024年時点)
小林建設株式会社
建築工事・土木工事
子供たちの笑顔と 将来を守れる 明確な存在意義の ある業界。
普段はどんなお仕事をされていますか?
広島県北で土木・建築どちらも施工する総合建設業として地域に根ざした企業を目指して営業しています。
やりがい・楽しさを感じる瞬間を
教えてください
建設業は人の大切な財産やかけがえのない命を守る産業です。災害復旧工事や防災工事の完成時、安心安全な建物を施工してお客様にお引き渡しをする際は達成感や、やりがいを強く感じることができます。どんな仕事も社会に貢献していると思いますが子供たちの笑顔と将来を守る建設業はその側面や存在意義が明確にあると考えています。
営業職
大之木さん
業界歴21年(2024年時点)
大之木建設株式会社
建築工事・土木工事
災害時には誰よりも 早く駆け付ける 社会貢献性の高さが誇り。
普段はどんなお仕事をされていますか?
建築工事の営業として、お客様からご依頼をいただいてから完成まで、一通りの業務に携わっています。建物が完成してお引き渡ししたら終了、ではなく、その後の対応も重要です。建物も定期的にメンテナンスをしないと傷むばかりです。扉の開閉がしにくい、インターホンの調子が悪い、といった小さな依頼から、外壁の改修をしたい、増築をしたい、といった少し大きな依頼まで対応しています。
やりがい・楽しさを感じる瞬間を
教えてください
工事完了後、お客様にありがとう、と言っていただけると本当に良かったな、と思います。
また、会社として災害時など誰よりも早く現場に駆けつけて、状況を把握し、復旧作業に携わることも社会に貢献することができていると感じます。
代表取締役
砂原さん
業界歴16年(2024年時点)
株式会社砂原組
建築工事・土木工事
苦労することもあるけれど その分喜びも大きい、 誇れる仕事です。
普段はどんなお仕事をされていますか?
広島県内を中心に建築・土木工事の現場監督(安全管理や品質管理、工程管理など。現場がスムーズに施工するための段取り調整)をしたり、その他、建築における設計業務や不動産事業などをしています。また個人的には経営に関わる事(営業活動・人材採用などの社内業務)や建設業界全体の行政要望や魅力発信、社会貢献活動などを行っています。
やりがい・楽しさを感じる瞬間を
教えてください
地域の安心・安全を守る担い手として、誇りを持てる仕事だと感じています。大変な部分はもちろんありますが、苦労して竣工した時の達成感や喜びはひとしおです。社員の対応を褒めていただいたり、完成した建物や道路でお客さんに喜んでいただけることに非常にやりがいを感じます。そして「またお願いしたい」と会社を信頼して頼っていただけることに更なる喜びを感じます。
常務取締役
熊高さん
業界歴26年(2024年時点)
株式会社熊高組
土木工事
「これで安心です」 感謝のお声にやりがいを 感じます。
普段はどんなお仕事をされていますか?
工事の設計図を元に工事従事者(職人さん)と打合せを行い、予定通り工事が進んでいるのか、品質は確保されているのか(出来栄え、強度など)、そして一番重要な安全に作業は行われているのかを、チェックして指示を出す仕事をしています。
野球チームやサッカーチームの監督をイメージしてください。
やりがい・楽しさを感じる瞬間を
教えてください
自分が携わった現場は、特に思い入れがあります。より快適・安全に暮らせるようにと施工した工事が完成した時に、地元の方から「これで安心です」と感謝された時は達成感とやりがいを感じます。
現場監督
丹下さん
業界歴25年(2024年時点)
株式会社岡本組
建築工事・土木工事
造ったものが、 市町の景色として 残っていく楽しさ。
普段はどんなお仕事をされていますか?
現場代理人として工事の管理をしております。長期にわたり、工程管理・技術管理を行うとともに、安全に施工するため、工事現場に常駐し、日々作業の監督を行っております。
やりがい・楽しさを感じる瞬間を
教えてください
多くの業務が屋外のため、夏季・冬季は体力を要し大変な部分もありますが、造ったものが市町の景色として後世に残ることに楽しさを感じます。特に公共工事ついては、日常の交流の中で地元の方々に感謝いただける時、大いにやりがいを感じます。
04.これからを知る 土木・建築業界の今とこれから
生活に必要な施設や社会インフラを造ったりメンテナンスをする土木・建築業界。安全で便利な暮らしをする上で、今後も必要不可欠な、無くなることのない業界と言えるでしょう。そんな土木・建築業界の今とこれからを見ていきましょう。
POINT ほかの業種にくらべて初任給が高い
全企業における高校卒初任給の全国平均は、16.7万円ですが、建設業はそれを上回る17.61万円。 どの業界にも重要な役割がありますが、全業種の平均やほかの主要な業種と比べてインフラを支える建設業の初任給は高めです。 高校卒初任給だけでなく、建設業の初任給は、年々上昇しています。
POINT 「新3K」でもっと働きやすい業種へ
土木・建築業界はきつい・汚い・危険の「3K」として称されることがありますが、そんな古いイメージを払拭すべく改善に力をいれています。 国土交通省が今後の建設業の目指すべき姿として、給与・休暇・希望の「新3K」を発表しました。建設業界に関わる全ての人に、これらの「新3K」が享受できるよう働き方改革を進めています。
POINT 女性も増えている建設業界
土木業界では、男性の仕事というイメージが依然として根強い状況ですが、女性の比率が着実に増えています。近年では技術職の女性は全体の7%台にのぼり、20年間で約3.5倍に増加しています。現場だけでなく事務職においても女性の割合が増えており、時代に合わせて労働環境も改善され、男女を問わず誰もが平等で働きやすい雇用機会を整備し続けています。